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SS第10回

恐らく年内最後の更新になります

もうすぐクリスマスですねぇ~……それが過ぎたらあっという間に年越しです……早いものですねw
SSの方もこの度で記念すべき10回目を迎えることができました……特に特別なことはしませんけどねw
それではどうぞ……

追記……あまごいさんが経営するブログ「けもぬい!」と相互リンクを結ばせていただきました
その名の通り「けもぬい化」をメインに描かれてる方で、ほんわかとしたタッチの絵が憧れます……w
あまごいさん、遅れてすみませんでした……
「うぅ~……さむ~い……」
季節は冬になり、街はすっかり年末ムードに覆われている
節電なんてなんのそのと言わんばかりに、家中に電球を張り巡らせた派手な装飾を施している人もいれば
大きな木に様々な飾りを付けて楽しんでいる子供の姿もいる
そう……今日は年に一度のクリスマスである

「クリスマスかぁ……それなのにあたしは今日もバイト……まぁ、特に用事もないからしょうがないんだけど……」
と、ため息と共に白い息を吐く留美
凍えるように身を縮めながら小走りに道を行くと、いつもの店の前へ辿りつく

「ハァ~……早く中に入って暖まろう……」
店の中に入れば少しは暖かくなるはず……そんな期待を膨らませ店のドアを開ける

「ふぅ……こんにち……は!?
ドアを開けたとたん、スットンキョウな声を上げる留美
そこにいたのは……

膨体店長
まん丸に膨らんだ「店長」の姿であった……

「お、お師匠様~!?」
近くにはメイアもおり、メイア自身は被害に合わなかったようであるが、悲鳴のような声を上げ、オロオロとしている

「あら~留美ちゃん……今日もよろしくね~」
「って、そんなこと言ってる場合ですか!どうしたんですかその姿!?」
「それがね~……いつもみたくお店の商品のチェックをしてたのだけど……運ぶ途中でちょっと失敗しちゃって……」
そういう「店長」の視線には粉々になった壺のようなものが散乱しており、そこから禍々しい煙が立ち上っていた。

「……何やってるんですか……」
「ゴメンね~……私の方は大丈夫だから、代わりに二人に商品のチェックをお願いしても良いかしら?」
「はぁ……そういうことなら……」
「本当に大丈夫ですか?お師匠様……」
二人は心配そうにしていたが、「店長」に促され仕方なく店の奥の倉庫へと足を踏み入れるのであった
メイアは若干名残惜しそうな顔をしていたが……

「仕方ない、さっさと終わらせちゃおうか」
「アンタに言われなくても解ってるわよ……お師匠様のために、速攻で片付けるわよ!」
若干やる気のない留美に対して、メイアは任されたことが嬉しかったようで意気込んでいた

「言っとくけど、アンタなんかいなくてもアタシ一人で余裕なんだから……邪魔しないでよね!」
「ハイハイっと……ん?」
いつものメイアのやりとりにもう慣れたと言わんばかりに軽くあしらう留美であったが、ふと何か聞こえたような気がして手を止める

「……何?」
「いや……何か声が聞こえた気がして……」
そう言って二人とも耳を澄ますと、一つの棚から二人を呼び掛けるような声が聞こえてきた

「お~い、コッチじゃコッチ」
声の方向に近寄り棚を探してみると、そこにはサンタクロースを模した置物が置かれていた

「あ、コレ……去年のクリスマスに「店長」が持ってきたものだ……」
そう……この置物は去年、子供たちをクリスマスプレゼントとしておもちゃに変えていた、あのサンタクロースであった
留美とメイアの二人を見て、そのサンタの置物は目を細めて語り始めた

「ほほぅ……君たちはあの「店長さん」のお弟子さんか何かかの?」
「そうだけど……何か用?」
サンタの置物を見て、メイアはいかにも胡散臭そうな表情を見せる

「ほっほ!そんな怖い顔をしなさんな……何、ちょっと二人にお願いがあってのぉ……」
『お願い?』
二人は声を揃えて首をかしげた

「そうじゃ……今日は年に一度のクリスマスじゃろう?ワシは普段は置物としてこの棚でじっとしておるのじゃが……今日一日だけは魔力が戻って、こうしてお主たちを話すことができるのじゃ」
「はぁ……」
二人はサンタの話を興味なさげに聞いている

「ワシがサンタの九十九神じゃからか、それともクリスマスという特別な空気がワシに魔力を与えてるのかワカランがの……多分、この店から出られればもう一度前みたいにサンタクロースとして動けるようになれると思うんじゃ」
「……で?」
「何とかワシがココから出るために、協力してもらえんかのぉ……?」
『断る!』
サンタの言うお願いに対して、二人は声を揃えてそのお願いを拒否した

「何も声を揃えて即決せんでも……ちょっとだけで良いんじゃが……」
「そんなこと言って、また前みたいに悪さするつもりでしょ?」
「そんなこと許すわけないじゃない!」
二人は話だけ無駄だったと、元の仕事に戻ろうとした

「ま、待ってくれ!あのときは本当に悪いことをしたと反省しておるし、そんなことをするつもりは無いんじゃ……」
「じゃぁ、何をするつもり?」
二人はジト目でサンタを訝しんでいる
サンタはと言うと、モジモジしながら少し赤くなっていたが、やがて恥ずかしそうに話はじめた

「実はの……ソリにのってトナカイといっしょに外を駆けてみたいんじゃ……」
「……へ?」
あまりに予想外の回答で、二人はポカーンとしてしまった

「去年はソリに乗る前に「店長さん」に止められてしまったからのぉ……ワシが悪かったんじゃが、あのときの夢が忘れられないんじゃよ……」
そう言うサンタの顔はどこか寂しげに思えた
その顔を見て、留美とメイアは流石に悪いことを言ってしまったと思ったのか、互いに顔を見合わせた

「しかし見かけによらず、夢が少年チックというか何というか……」
「でもソリやトナカイなんてお店にあるわけないし……」
「ほっほ!それなら大丈夫じゃ、ソリもトナカイもワシが何とか調達しよう」
サンタは乗り気で二人のOKを待っているようであった
二人はまだ信用できない様子であったが、サンタが嘘を言っているようには思えなかった

「……どうする?」
「あ、アタシは去年のことは詳しく知らないし……やるならアンタ一人でやれば!?」
心配になりお互いに相談しようとしたが、留美もメイアも互いに手を患わせたくないのか、話は決まりそうにない
やがて留美の方が折れて、サンタを外へ連れだすことにした

「仕方ないなぁ……「店長」には内緒ですよ?」
「おぉ!かたじけない!」
そうして「店長」にバレないように、裏口からこっそりとサンタを外へ連れ出すことに成功した
外は寒さが増しており、今にも雪が降ってきそうだ

「ココで良いんですか?」
そう言うと、留美はサンタを地面にそっと降ろした
するとサンタの置物はみるみる大きくなり、あっと言う間に大柄で恰幅のよいあのサンタクロースになった

「おぉ!街中にクリスマスの気は満ちておる、力がみなぎるようじゃ!」
サンタは上機嫌に体を動かし始めた
久々に外の空気を吸えたことが、余程嬉しかったらしい

「それで、ソリやトナカイはどうするんですか?」
「ん?おぉ、そうじゃった……ふむ、アレを使わせてもらうとしよう……」
そう言ってサンタが指差した先には、店で使われていた木材やダンボールが積まれていた
そしてサンタがクイッと指先を動かすと、木材やダンボールがみるみる形を変えていき、しばらくすると立派なソリへと姿を変えた

「すご……」
あまりの早業に、メイアですらもびっくりしている様子である

「そしてトナカイは……コレを使うんじゃ」
そう言ってサンタが取り出したものは、手綱のようなものであった

「コレを……どうするんですか?」
留美は、興味深げにその手綱を覗きこむ

「それはの……こう使うんじゃ」
そのときだった
手綱がいっせいに動きだし留美とメイアに襲いかかると、二人の顔に一瞬に巻きついてしまった

『なっ!?』
一瞬の出来事に抵抗もできない二人
しばらくすると、二人の体に変化が現れた……

顔が徐々に長くなり、鼻先から白い毛で覆われていく
そして頭からは角が生え、手足は一つにまとまるように固くなっていった

「ま、まさか……」
その様子を見て、留美の顔は青ざめていく
そう…二人の体は徐々にトナカイになっていっているのである

トナカイ留美&メイア1

「ちょ、ちょっと!悪さはしないって言ったじゃない!?」
「ほっほ!悪さはしないさ、言ったじゃろう?協力してもらうだけじゃって」
メイアも慌てたようすで声を荒げるが、当のサンタは涼しそうな顔をしている
そうしている間にも変化は進み、サイズの合わなくなった服は裂け、そこから体中ビッシリと毛に覆われていった

「い、いや~!」
「お、お師匠さま、助け……!」
二人は必至で助けを求めたが、やがてその声もトナカイの鳴き声へと変わってしまった

「ほっほ!大丈夫じゃよ、クリスマスの間だけじゃ……何、悪いようにはせんよ……」
そういうサンタの顔は笑顔であったが、二人にとっては笑えないことになってしまった……

………………………………………………………
…………………………
………………
……


「ふぅ……何とか元に戻れたわ……二人とも、大丈夫かしら?」
店の中はと言うと、すっかり元通りになった「店長」が店の倉庫へと足を運んでいた

「二人とももう大丈夫だから、後は任せていいわよ~……ってあら?」
「店長」は倉庫の中を覗き込んだが、そこには誰もいない……
そしてふと視線をズラすと、店の裏口が空いているのが目に入った

「外に出たのかしら……?」
寒さを懸念してか「店長」はカーディガンをはおってから、外に出た

「留美ちゃん?メイアちゃん?外で何を……!!?
「店長」が外で見たもの……それは……

トナカイ留美&メイア2

去年封印したはずのサンタクロースと、見覚えのある顔をした二頭のトナカイであった

「も、もしかして留美ちゃんとメイアちゃん……?」
(て、店長~!助けてください~!)
(アタシは関係ないのに……元に戻して~!!)
二人は「店長」に助けを求めた、当然その声もトナカイの鳴き声と化してしまっているが「店長」には伝わったようである

「一体何が……それにアナタは……」
そう言って、店長はサンタの顔を見る

「ほっほ!心配しなさんな!ちょっと今夜の間だけ二人を借りていくだけじゃよ」
「は、はぁ……」
「店長」は呆けた様子でサンタとトナカイにされた二人を交互に見交わしていた
一方トナカイにされた二人は、涙目で「店長」の顔を見返している

「さて……夜は短い、さっそくクリスマスの空へと繰り出すとするかのぉ!」
(え?ちょ、ちょっと待……)
「ハイヤー!」
留美の静止も聞かず、サンタは勢いよく鞭を振るう
すると留美とメイアは勢いよく走りだし、さらには駆け昇るように空へ飛び出してしまった

(か、体が勝手に!?だ、誰か止めて~!)
(いや~!こんな姿、他の人に見られるのはいや~!)
二人の悲鳴をよそに、サンタは楽しそうにクリスマスの空を駆けていく
「店長」はと言うと、そんな様子をただポカーンと見ているだけであった……

………………………………………………………
…………………………
………………
……


そして翌日……
あのサンタの置物は元の棚の位置に戻ってきており、その表情はドコか幸せそうな顔をしていた
留美とメイアもいつの間にか店の中で眠っており、その傍らにはあのサンタの物と思われるプレゼントが置かれていた
……しかし当の二人はトナカイにされ無理やり走りまわされたせいか、筋肉痛でその日一日中は動けなくなってしまったそうなw

_____________________________________

今回はここまでです、何とかクリスマスに間に合いましたw
またちょっと長くなってしまいましたが、ここまで読んでくれた方、ありがとうございました
……しかしトナカイってなんて鳴くんでしょうねw
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非公開コメント

No title

まさかの店長の膨体ww弾力がありそうで表情も実にいい膨体ですw
他の二人はトナカイ化・・・と てっきりまんまる体型な店長がそのままサンタ服着るのかと期待しちゃいましたw
年末の更新お疲れ様です!!

No title

>飛々さん
コメントありがとうございますー
確かに、でっぷりとしたあの体型はサンタクロースみたいですねw
一足早いですが、良いお年を~!

コメント遅れてすみません。
前回では頼もしかったお師匠様ですが、今回は間抜けな姿を2人に見られてしまいましたね。そのギャップが良いですね(笑)。
トナカイメイアの悔しそうな表情も可愛らしいです。
九十九神も可哀想な存在なのですね…

今年最後の更新ということで、来年も変化絵を楽しみにしています、よろしくお願いします!
では。

No title

>akiraさん
コメントありがとうございます
やる時はやるけど、普段はダメダメってのが「店長」ですからねw
本当は完璧超人みたいな設定だったのですが、ドコで間違ったのか(笑)
九十九神にも九十九神ごとに色々な過去や設定があったり……そこらへんもいずれ掘り下げて書けたら良いなと思ってます。
今年もお疲れ様でした、良いお年を!
プロフィール

ケンガー

Author:ケンガー
管理人:ケンガー(見学者)

人が別の何かに変えられるというシチュエーションが好きな落書き描き。まだまだ至らない所が多すぎるのが難点……よろしくお願いします。

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